滋賀県の高峰トップスリーを繋ぐルート。一位の伊吹山(1,377m)、二位の金糞岳(1,317m)、三位のブンゲン(1,259m)を一気に縦走する。
1日で滋賀県の高峰トップスリーを繋ぐ本コース。滋賀県最高峰の伊吹山を登り、奥深い山々を進んでいく。標高は1300m程度だが、遠く琵琶湖まで見渡せる絶景ポイントがいくつもあり、高度感も楽しめるコースだ。
本コースは大きく北上しながら少しづつ西に進むため、多様な山の特性や、木々の植生の違いを楽しめる。後半部分では、ブナの天然林が広がるエリアがあり、滋賀の山々の奥深さを感じることができる。
細かいアップダウンが特徴のこのコース。全長50km足らずだが、踏破にはかなりの時間を要する。100km以上のトレイルラン大会を完走できるランナーが大きな休憩はせずに進んでも、14時間以上かかったこともあり、明るい時間だけで踏破するのはなかなか難しいが、挑戦しがいのあるコースだ。
また、コース上に水場はほぼないので、水分や行動食はしっかりもっていく必要がある。天候や時期によっては上級者でも難コースとなるだろう。事前準備や情報収集をしっかり行ない、踏破しよう。
伊吹山の上野登山口からスタート。伊吹山は日本百名山のひとつで、標高1377mを誇る滋賀県最高峰の山だ。
山頂のパノラマの景色は、「古事記」及び「日本書紀」にもその名が記されており、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の伝説にも登場する、歴史的な山だ。伊吹山ドライブウェイを利用し、車で九号目まで登れるため、観光客にも人気のスポットだ。
ひたすら登りが続くルートで五合目からは、岩場のつづら折れのトレイルになる。背の高い樹木はなく、草原が広がり見晴らしが良い。琵琶湖を間近に見下ろすほか、山頂に進むにつれ、どんどん景色が開けてきて気持ちが良い。
山頂からは駐車場の方に降りて、舗装路の伊吹山ドライブウェイを進む。ここは車専用道路なので営業時間を(8:00〜20:00※季節によって変わるので要確認) 避けて通行しよう。
駐車場から1.5kmほど舗装路を下ると左手に伊吹山北尾根縦走路が見えてくる。この縦走路は大垣山岳協会が1960年から3年かけて切り開いたルートで、滋賀の山深さを堪能できる稜線を進む。
稜線からは直下の集落や揖斐川流域の山々、濃尾平野にさらには近江盆地までのワイドな展望を楽しむことができる。御座峰、大禿山を越え、国見岳の三座を抜けて、森の中の走りやすいトレイルを降りてくると国見峠だ。
舗装路の峠を渡ると、虎子山への急登が待っている。先はまだ長いので、あまり力を使いすぎず登ろう。山頂は岐阜方面の山々が見渡せる眺望が広がっており、急登を登ったあとにホッと一息入れることのできる場所だ。
ここからこの先の鳥越峠までの約20kmは、滋賀一周トレイルの有志によって整備が行われ、数十年ぶりに縦走できるようになった区間である。基本的に県境の尾根沿いにルートが再整備された。
雑木林の中を登りくだりを繰り返しながら進んでいく。笹が多くみられるようになると、すこしづつ周りの景色も開けてくる。
その先に、突如として笹刈山が目に飛びこんでくる。整備チームによって命名された山で、文字通り山肌を刈り上げたようにトレイルが続いている。その姿は一見して丘のように見えるが、近づいてみるとかなりの急登である。
山頂では360度の展望が広がる。岐阜方面の山々や、虎子山では見えなかった琵琶湖の景色までみることができる。ゆっくり景色を楽しんで欲しい。
笹刈山からいったん高度を下げて、再び笹の中を登りきると、滋賀県第3位の標高のブンゲン(射能山)だ。
そこからはスキー場の裏山をぐるっとまわり、品又峠へ。ブナ林の中を進んで行こう。
品又峠手前では再び展望が広がり、これから進む金糞岳までの稜線を見ることができる。自分の足であそこまで行くのかと再確認しつつ、山深い奥伊吹の壮大さを再確認できるスポットだ。
このあたりからは灌木やブナの木が増えてきて、少し植生が変わる。走りやすいシングルトラックで奥まった森の中を進む。
アップダウンを繰り返し、新穂峠からは登り基調のトレイルが長く続く。眺望もなく、景色の変化もないため、同じところを通っているような錯覚を覚えるエリアだ。まずは、新穂山の登頂を目標に進もう。
新穂山からはブナの巨木が多くみられるようになる。滋賀県内でここまでのブナの自然林がみられるのは珍しいだろう。春には新緑、夏には瑞々しい葉を茂らせ、秋には紅葉で色とりどりの世界を魅せて、私たちを癒してくれる。
鳥越峠に出ると、道路を挟んで県境ルートをそのまま進もう。登り切るとよく整備された本来の登山道とぶつかるので、右の金糞岳方面に進む。
標高を上げるにつれて、景色が開けてきて眺望がよくなっていく。金糞岳山頂では北に白山、御岳、乗鞍岳を仰ぎ、南には琵琶湖の眺望を楽しむことができる。
また、ここから白倉岳への稜線は、抜群の絶景が広がる。是非明るいうちに通って欲しい。このルートは、かつてはヤブが濃く、通行が困難だったが、現在は地元山岳会などの協力で整備されていている。
白倉岳からは高山キャンプ場方面へ尾根を下っていく。八草出合いで南に分岐してから、約7kmの道のりだ。
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English version is available.
英語版があります。
日本語版があります。
Japanese version is available.
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